導入企業インタビュー「株式会社ブランジスタ」

株式会社ブランジスタ

(写真右から)
岩本恵了(代表取締役社長)
尾形夏志(電子雑誌メディア編成部 マーケティング課課長、上級ウェブ解析士)

ブランジスタ様は、2000年に設立。今期で16期目となり、現在は電子雑誌を出版しています。
紙媒体ではなく、電子媒体だからこそ感じることができたという、ウェブマーケティング・ウェブ解析士の重要性を語っていただきました。

御社の事業内容と、またどのような取り組みをしているのか、教えていただけますでしょうか?

岩本恵了

岩本:現在、ブランジスタでは電子雑誌を11誌発行しており、非常に力を入れています。たくさんの出版社がありますが、紙媒体をそのまま電子化する“オーサリング”という手法ではなく、私たちは最初からデジタルのみで制作・発行しています。

クオリティが担保できない場合が多いインターネット業界では、ご自身のブランドイメージを下げてしまう恐れがあるので、女優さんや俳優さんは出演されないんですね。

ただ、私たちの電子雑誌は、非常にクオリティに気を使っており、美しく表現が出来ていますので、すでに100名以上の女優・俳優さんがご出演していただいています。これが、他社ではなかなか真似ができない特徴の一つです。

私たちの電子雑誌の収益源は広告掲載料と制作費となっており、読者の方々にはすべて無料でご提供しています。例えば「旅色」ですと旅館・ホテル、飲食店、レジャー施設や観光行政様などです。楽天市場さんと発行している「GOODA」という男性向けのカジュアル誌で言うと、楽天に出店されていらっしゃるメンズ専用のショップさんが対象になるなど、雑誌のジャンルによって対象となる広告主が変わっており、さまざまなパターンがあります。ここが私たちの収益の柱となっています。

電子雑誌で、そこまで収益化できている例は聞いたことがないですね。

岩本:私たちは、iPadやkindleが世の中に出る前の2007年から電子雑誌の出版をしていますが、自社の営業リソースを持っているんです。全国8拠点に、電子雑誌の営業担当者だけで約100名おり、各ショップさんや旅館、飲食店に直接訪問し、ご提案をしています。

電子雑誌のビジネスモデルで言うと3つあります。1つ目は、「自社完結型」と呼んでいるのですが、“自社で雑誌を作って、自社でその広告枠を販売する”というパターンです。「旅色」や「Bon Mariage」がこのビジネスモデルにあたります。

2つ目は、企業様から依頼をいただいて雑誌を制作し、納品するパターンです。「制作納品型」と呼んでいます。依頼があった企業様に、制作・納品した電子雑誌は、依頼された企業様のWEBサイトに掲載され、自社専用のブランディングコンテンツとしてご活用いただいています。著名人が登場したり、第三者目線で編集された雑誌で、企業様の商品・サービスをご紹介しています。さらに、掲載している商品にはリンクが貼られており、依頼された企業様のWEBサイトへ誘導していたり、動画が見られるようになっていたり、いろいろな仕掛けもしています。「MALENA」や「政経電論」がこのビジネスモデルにあたり、私たちは制作費をいただいています。

3つ目は、“電子雑誌を制作して納品”という流れまでは2つ目のパターンと同じですが、さらに、広告枠の営業までを当社が行なうパターンで、「広告営業タイアップ型」と呼んでいます。例えば、「旅色Seasonal Style」という雑誌ですと、私たちの営業担当者が楽天トラベルさんに代わって、楽天トラベルに掲載してある旅館やホテルに広告掲載の営業を行い、その広告掲載費の一部を楽天トラベルさんにお戻ししています。楽天トラベルさんは、自社専用のオウンドメディアを手に入れられるだけでなく、新たな収益も確保できるという、双方にメリットのあるビジネスモデルです。この場合、当社は制作費と広告掲載費の両方が収益源になり、「旅色Seasonal Style」の他に「GOODA」などがこのビジネスモデルになります。

この3つのビジネスモデルで、現在11誌をやっていますが、今後はさまざまなジャンルで、電子雑誌点数を増やしていきたいと考えています。

なるほど、そういうことなんですね。この電子雑誌を読むのには、専用のプラグインとかアプリは何か必要なのでしょうか?

岩本:ダウンロードや会員登録などはまったく必要ありません。ブラウザベースで閲覧いただけますので、現在の月間読者数も200万人と、増え続けている状況です。

製作費はどれくらいかかるものですか?

岩本:紙の印刷が必要ないので、リアルの雑誌の4分の1程度のコストでできていると思います。

広告の掲載料はどれくらいでできるものですか?

岩本:一番安いプランですと、1ページ枠で年間24万円です。当社電子雑誌のご掲載は、年間でご契約いただいておりまして、掲載開始を含めて年に4回の情報更新作業費も含んだ金額になっています。

広告は、クリックしてリンクしていくということになるのか、それとも純広告みたいなものになるのですか?

岩本:機能性の部分でいうと、情報をクリックしてポップアップさせるというのは、紙媒体ではもちろんできませんので、WEBならではだと思っています。

広告に関しては、もちろん検索からも入っていけますが、ホテル・旅館・飲食・レジャーという形でコーナーを作っているわけです。詳細を見たい場合はカテゴリーを変えながら中身を見る事ができます。普通のポータルサイトにあるような表現などとは一線を画していますし、動画なんかも掲載できるようにしています。

当社のクライアントさんは、ほぼWEBサイトはお持ちで、この電子雑誌を自社サイトのコンテンツとしても活用していただけるように、クライアントさんのご紹介ページと女優さんの表紙・インタビューだけが1冊にまとまった専用の電子雑誌を提供しており、これにお客さんをもっと呼んで来ようじゃないかという話が出まして、SEO対策に本格的に着手し始めました。それが今に繋がっているという事ですね。

なるほど。それで、ウェブマーケティングを視野に入れているということですね。実際、ウェブ解析士を受講してみて、役に立っているところと役に立っていないところがあると思いますが、実際取得されてみていかがですか?

尾形夏志尾形:最初に受講したのが2011年になるのですが、クライアントさんのニーズで、「ウチのWEBサイトは何とかならないか」という声が多かったのもあり、より効果的に電子雑誌を使っていただくためにはどうしたら良いかを模索していました。

数値を分析して、根拠・論拠を持って仮説を立てて、成果を出していくところまでやるのがウェブ解析士だということを当時お伺いして、当社だけでなく、これから世の中に必要になっていくのはこういうデータドリブンな部分だろうなと感じて、資格取得をしたわけです。代表の岩本も、これはやっぱり必要だよねとすぐに理解を示していただきました。私は当時営業マンでしたが、正直、営業の際も、ウェブ解析士を持っているという話は初級であっても凄く役に立ちましたし、名刺にも記載していると、「なになに?この資格??」というようになりますね。

もう一つは、ウェブ解析士を取得したことで、WEBサイトの制作やリニューアルなど、電子雑誌以外のご相談をいただきやすくなりました。「御社にWEBサイト制作を頼んだらいくらになるの?」というような話もあり、もちろんウェブ解析士という名前だけではなくて、勉強したことによって、信用してもらえるところがあったなと思いますね。

岩本:やっぱり根拠がありますよね。資格を持っているというのは、同じ事を話していても、資格を持っている人の方が、話に重みが出てくるかなと思います。しっかりと形になるもの、見てわかるものを取得しようという話になりましたね。

基本的にWEBサイトの制作や広告などのメインの仕事があって、ウェブ解析士はそこをちゃんと伝えるための補足の材料として、データが見られて、数字を元にお客様と話をします、だから売上も伸ばすためにこういうことをやりましょうという、ロジカルに伝わりやすくなる。だから受注も増えてくる流れになってくると、みなさんおっしゃいますね。

岩本:そうですね、その通りだと思います。

今後の御社のビジョンというのは、どのようにお考えですか?

岩本:先ほど申し上げましたが、雑誌を増やすということと、今発行している電子雑誌をもっともっと成功に導いていくことですね。

1誌当たりの収益をさらに上げていく1つの取り組みとして、年間契約から次年度の契約継続率をさらに向上させていくことを考えています。現在の電子雑誌の次年度の継続率は約70%あり、一般的な雑誌等で考えると非常に高いと思っていますが、80%、90%など、まだまだ上げることができるのではないかと思っています。

また、「旅色」含めた電子雑誌の広告クライアントさんの数は、前期末で4,500件を突破しています。4,500法人と当社はお付き合いがあるということです。現在、1社からいただいている年間広告契約料を、当社のさまざまなサービスを追加導入していただくことを1つの戦略にしております。クライアント数を増やすことに加えて、1社当たりのアープ(ARPU:アベレージ・レベニュー・パー・ユニット 顧客一人あたり単価。アクティブユーザ単価とも言う)を上げることもできると思うんですね。

1社当たりの収益を上げていくための必要な要素として、このウェブ解析・ウェブコンサルという領域で、クライアントニーズを満たすことが出来ると考えています。これを目的とした新しいチームを社内で今年1月からスタートさせました。
全国8拠点に、ウェブ解析士を取得した人間を最低1人配置し、ウェブ解析士を取得した彼らが、クライアントさんに出向いて行って、新たな収益チャネルを構築できる、新しい部署を立ち上げます。

なるほど、しかし継続率が70%を超えるってすごいことですね。

岩本:もう普通の雑誌で言ったら、ありえないことですよね。

リマーケとかも絡めたりしているんですか?

尾形:そうですね、女優さんなどのビジュアルがかなり映えますので、バナー等でリマーケティングは結構やっていますね。

今、スマホ率、タブレット率はどれくらいになりますか?

尾形:スマホは60%くらいですね。タブレットは、10%程度ですね。

岩本:旅関係の情報は、やはりスマホから見るシチュエーションが多いと思いますし、今後もスマホからの閲覧率はもっと伸びるであろうと思っています。

読者の満足度を上げていくために、何かしていることはありますか?

岩本:「旅色」では様々な施策を行なっておりますが、特に大きな取り組みとして「旅色コンシェルジュ」をスタートさせました。最近は、よく新聞やTVなどのマスメディアにも多数取り上げられています。毎週日曜日の朝10時からテレビ朝日系列の全国ネットで放送されている「極上!旅のススメ」という旅番組にも、すでに数回出演しています。

「旅色コンシェルジュ」では、食事、宿泊先、遊ぶところを広告掲載クライアントさんでパッケージ化し、旅行プランを作成しています。さらに、利用者は無料でご利用いただけますので、クライアントさんにも利用者にも非常に喜んでいただいていますね。

それはいいですね。

岩本:ウェブだけで満足度を上げていくということとは、ちょっと違うかもしれませんが、実際に旅行で見知らぬ土地に行った時に何があるの?と、みなさんお困りになるので、利用者の方のご要望に合わせた旅行プランを個別にご提案して、旅行を楽しんでいただいています。

最後にこれからウェブ解析士を取得される方にメッセージをお願いできますか?

尾形:初級・上級・マスターとあって、私は上級なのでそこまでしかわかりませんが、上級まで目指すのであれば、やっぱり初級の公式テキストをしっかり読んで、ちゃんと理解することが大切だと思いますね。初級に受かって上級を受講しようと思うと、結構初級公式テキストをないがしろにする人もいると思うのですが、ほぼ初級に載っていることがすべてというか、基本となるので、そこはしっかりやった方が良いと思います。

今日はいろいろと貴重なお話ありがとうございました。
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